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 心理療法ノート 

自己催眠と瞑想    堀 剛    

 催眠には他者催眠と自己催眠がありますが、本質的にはすべての催眠は自己催眠であると言われています。
 どんな催眠であっても、催眠にかかる側の人が暗示を受け入れなければ催眠に入ることは起こりません。どんな達人の催眠療法士であろうと、いきなり道行く人に向かって、「3つ数を数えると眠くなります」などと言ってみても何も起こるわけがありません。それどころか、ストーカーだの何だのと誤解されるかも知れません。

 催眠にかかる側の人が、催眠にかかろうとしてくれているから催眠療法が成り立つのだと思います。その意味ですべての催眠は自己催眠であるとも言われています。(ですから、私はショー催眠や強引な暗示を伴う催眠には反対です。催眠療法は手品でも魔術でもありません。)

 だからと言って、自分で自分を催眠にかけてみようとしてもなかなか上手く行かないのも事実です。催眠にかかった経験のない人が、いきなり自己催眠で自分をコントロールしようとしても結構難しいものです。
 要するに、催眠によるトランス状態というものがどういうものかを経験したことがない状態の人が、自分で自分をトランスに入れるのは結構難しいと言えます。

 催眠状態というのは意識がまったく無くなる状態だと勘違いしている人も多いようですが、催眠状態では自分がいま催眠を受けているという意識はけっしてなくなりません。
 ですから、自分で自己催眠をしても、それが本当に催眠状態(トランス状態)なのかどうかを見極めることも難しいと言えます。要するに、催眠を意識している自分がそこにいるかぎり、催眠に入りきっていないのだと自分で思ってしまうからです。

 催眠状態というのは意識がなくなる状態ではありません。もし自意識が完全に無くなった状態を催眠状態と呼ぶのだとすれば、催眠療法士は意識を失ったクライアント相手に誘導を続けることも出来ないと言わねばなりません。けっこう、この点は勘違いされていて、催眠が終わった後も、「意識があったから自分は催眠に入っていなかった」と言う人も多いです。
 
 自己催眠の場合、どこまでも自分で自分に暗示を行う醒めた自分が一方では必要です。ですから、どこまで言っても意識が途絶えることは無いのが当然です。
 この点が、自分で自分に催眠をかける人には最初は極めて分かりにくいと言えます。だから、どうしても自己催眠は難しいと思われています。

 話がいささか飛躍して恐縮ですが、釈尊が悟りを開こうとされた時に、最初の師匠から学ばれたのは、「無所有処定(ムショウジョジョウ)」という、いかなるものにもとらわれない境地でした。釈尊はこの境地に至りましたが、心の平安には至らず、師のもとを去られました。

 そして、次に学ばれたのが、「非想非非想処定(ヒソウヒヒソウジョジョウ)」というものです。これは想念があるのでも、無いのでもないという境地です。思考にとらわれない境地と言うことでしょう。
 この段階こそ、いわば自己催眠によって至るべき心の状態ではないかと私は思います。意識はある。しかし、意識している自分を意識しない状態だと思います。

 釈尊はこの境地にも達したのち、まだまだ心の平安に至ったとは思えずにそこを去られたということです。
 そして、苦行に専念し、肉体を痛めつけることで欲望から解放され、精神の自由を得ようとされました。時にはいばらの上で寝たり、真夏の太陽の下で四方に火を燃やして裸で座るとか、いつも立って座らないなど。更に、断食もされ、死ぬのではないかと思われるほどの苦行に専念されました。

 それでも、釈尊の求めた平安に至らず、そして、やがて難行でもなく、苦行でもない独自の瞑想によって悟りを開こうとされました。6年間の苦行の後、「中道」(極端な快楽にもおぼれず、極端な苦行にも傾かない)を見出され、35歳にして悟りに至られたということです。要するに「仏陀」(サンスクリッド語。真理に目覚めた人の意味)となられたのです。

 もう一度、話を催眠へ戻すならば、催眠状態とは「非想非非想処定(ヒソウヒヒソウジョジョウ)」という想念があるのでも無い、無いのでもない状態に近いと思います。こう言うと難しく聞こえますが、要するに何かに夢中になって我を忘れている状態と言えるでしょう。瞑想に夢中になっている状態ということとも言えます。

 自分でそのような状態に至ることは難しいと思いますので、出来れば最初は誰かに誘導してもらって、他者催眠によってその状態に達すると良いでしょう。
 一度でもそれを体験すれば、あとは結構自分でもそこまで行けるようになります。そして、様々な催眠瞑想の世界へ入って行けますし、自分で自分をコントロール出来る世界へと入って行けると思います。
 
 心理療法室ではそのようなトレーニングもご希望に応じて行います。要するに自分を変えるためのトレーニングとも言えるものです。







  

 

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